Hiroshi Sato

さとうひろし

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The Starry Nightという曲について。

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The Starry Nightという曲を7インチでリリースしたのが2017年の12月。

そのリリースよりも前に、ライブ会場で「新曲やります。」と言って、

歌詞とちょっとした文章を7インチサイズのZINEとして配った。

その時(2017年の3月)の文章です。↓

 

 

「The Starry Night」

空気や水の流れが、柱のようなものに当たる。

その後ろには「渦」が生まれる。

 私は今。

 渦の中。

 

地下へと続く階段を下り、廊下を抜け、扉を開ける。

そこに広がるのは、ゴッホの星月夜。

下弦の月によるが集まり、その夜と夜が力強く渦を巻く。

 ただ、扉を開く。

 ただ、話をする。

 ただ、手をあげる。

 ただ、歌を歌う。

 いや。息をする。

 いや。瞬きをするだけでもいい。

その空気の振動は重なり、いつしか一つの流れとなる。

その流れが、柱にぶつかり、渦が生まれる。

 

空間の中心にそびえ立つ柱。

いつも疎ましいと思っていたその存在が、渦を生む為のシンボルなのか。

 

妄想が鳥肌のように私を埋め尽くす。

いつか、あの柱を飲み込んでやる。

私の心は渦巻いている。

 

   ※※※※※※※※※※※※

 

 

 僕らはKONCOSというバンドで、常にライブを基本とした活動を行っている。

つもりでいた。

去年はそんな考えをブッ壊してくれる出来事が頻発した。

 

「Colors & Scale」のリリースツアー。

ドラムのキヨシも正式に加わり、意識的に完全にバンドとして、ライブハウスをまわる。という覚悟があった。

有難いことに、その覚悟の二歩も三歩も上を、いや、斜めを、左を右を。ありとあらゆる方向を、突き進むバンドやシーンに出会えた。

知らないバンドや、知っていたけどライブは見たことのなかったバンド、初めてのライブハウス、初めてのイベント。

 

僕らの知らないところで、もっともっとライブに生きている、振り切れた人(バンドマンだけでなくお客さん、スタッフ含めその場にいる人全て)がいて。知らない世界、初めての海外に近い感覚を覚えた。この歳になって、またこんな貴重な体験が出来るとは思ってもいなかった。しかも、今も昔も出入りしていたはずのライブハウスで。

 

どのバンドも、いわゆる、単純に「やべぇ!アガる!」みたいな。

高校生の頃に感じたようなストレートな衝撃があった。

「そうだよ。これだよな。」

やっぱりライブなんだな。と改めて確信が持てた。

 

自分自身でも

「ああ。俺は今生きている。」

みたいな実感のようなモノをライブ中に感じられた。

 

今回、各地で巻き起こっている「渦」のようなモノに、衝撃と刺激を感じることが出来たのは嬉しい限りだ。(皆様ありがとうございます)

 

ライブハウスに限らず、今世界は渦巻いている。(と私は感じている)

大小様々の渦が巻き起こっている。

ただ、自分の今置かれている状況や環境によって、それが見えなかったり、感じられなかったり、理解出来なかったりする時もある。

 

「渦」が生まれる為には、まず「流れ」が必要で。

その「流れ」が何かしらの障害にぶつかり、「渦」が生まれる。

 

この「渦」はいつか、その障害を飲み込むだろう。

 

世界は渦巻いている。

 

平成二十九年 三月二日 佐藤 寛